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【解説】住宅は設計事務所、ハウスメーカー、工務店どこがいい?
マイホームを建てるときに、依頼先の候補として挙がるのが「設計事務所」「ハウスメーカー」「工務店」の3つではないでしょうか。しかしはじめての家づくりでは違いがよくわからず、どこに頼めば良いか悩んでしまうと思います。
今回は、これから家づくりを考えている方に役立てていただくため、3つの住宅会社の特徴とメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
目次
住宅会社の種類
家づくりでは「設計事務所」「ハウスメーカー」「工務店」という、住宅会社の違いを知っておくことが大切です。違いを知らずに頼んでしまうと「理想の家とは違った」「思ったよりお金がかかった」という失敗につながりかねません。
それは住宅会社の種類によって
・作る家の特徴
・設計の自由度
・家づくりの時間
・金額
など家づくりで大切な部分が変わるためです。次からお伝えする住宅会社ごとの特徴を知り、自分たちに最適な依頼先を見つけるようにしてください。
設計事務所のメリット・デメリット
設計事務所はお客様と建築会社の間に立ち、設計と工事の管理を行います。自社で家の工事をしない点が、ハウスメーカーや工務店との大きな違いです。
メリット
設計事務所の一番のメリットは、設計の自由度が高い点です。お客様の希望に合わせて、間取りはもちろんデザインや設備、使う材料などが選べます。そのため、他にはない自分たちだけの家を作りたい、こだわりのある間取りやデザインを実現したい、という方に適しています。
もう一つのメリットは、公平な立場で工事を管理してもらえることです。設計事務所と建築会社は別の会社であり、よりお客様に近い立場で正しく工事が行われているかチェックしてくれます。
デメリット
設計事務所のデメリットは、設計に時間がかかることです。ハウスメーカーのように決まった規格の中で設計するのではなく、お客様ごとに使う材料やサイズ、作り方をゼロから考えるためです。そのため設計事務所で家づくりをするときは、入居までに時間のゆとりを持つようにしましょう。
また建築費とは別に、10〜15%の設計料を設計事務所に支払う点にも注意が必要です。仮に2,000万円の家なら15%で300万円と高額なため、予算にゆとりを持つことが大切になります。
ハウスメーカーのメリット・デメリット
ハウスメーカーは年間で何千棟もの家を建てる、家づくりを事業にした企業です。全国にモデルルームを持ち、テレビCMなどで宣伝をしているところもあります。
メリット
ハウスメーカーのメリットは、その会社独自の材料や設備を持っていることです。自社で開発した外壁材やオリジナルのキッチンなどがあり、好みが合うお客様にとっては大きな魅力でしょう。
また末永く家のアフターケアをしてもらえる安心感も、会社の規模が大きなハウスメーカーならでは。もちろん大企業だから安心という時代ではありませんが、設計事務所や工務店と比べると将来も存続する可能性は高いと言えます。
デメリット
ハウスメーカーの作る家には多くの制限があります。これはたくさんのお客様の家づくりを効率よくこなすため、間取りや材料、工事方法にルールを作っているためです。間取りやデザインがお客様の希望通りに作れないことも多く、依頼するときは慎重な検討が必要です。
そしてハウスメーカーの家は、金額が割高というデメリットもあります。展示場の維持費や各種の広告代、そして独自の設備や外装材などを開発する研究費などが家の金額に上乗せになります。そのため設計事務所以上に、資金にゆとりを持つ必要があるでしょう。
工務店のメリット・デメリット
工務店とは特定の地域に根ざし、家づくりに取り組んでいる住宅会社です。比較的少人数のところや、ある程度の社員を抱え複数の地域に展開している工務店もあります。
メリット
工務店の最大のメリットは、お客様の暮らしに合わせて柔軟な家づくりができる点です。ハウスメーカーのような制限に縛られることなく、イメージするライフスタイルを実現するための間取りや設備、材料などを幅広く提案してもらえます。
さらに工務店には、コストパフォーマンスが優れているというメリットもあります。工務店は現実離れした大きな展示場は持たず、高額なお金を払ってテレビCMを流すこともありません。そうした費用がお客様の家に上乗せされないため、同じ仕様と間取りなら工務店の方が価格を抑えやすくなります。
デメリット
工務店の場合、頼む会社によって、建物の品質にばらつきがあるというデメリットがあります。メリットでお伝えしたように、工務店の家は自由に材料や作り方を決められます。そのため、耐震性や断熱性などの建物として大切なところにコストをかけないことで、極端に低価格な家も作れてしまいます。
こうした家では安心で快適な暮らしはできません。そのため工務店で家づくりを考えるときは、家の作りや仕様などをしっかり確かめながら選ぶことが重要になります。
まとめ
設計事務所には設計の自由さや、公平な目での工事管理という良さがあります。しかし設計に時間がかかり、設計料も必要となる点に注意しなければなりません。
ハウスメーカーは独自の材料や設備と、大きな企業という安心感がメリットです。一方で家の制限が多く、予算に十分なゆとりを持つなどのデメリットがあります。
工務店はお客様に合わせた柔軟な家づくりが可能で、コストパフォーマンスも優れています。ただし依頼先によって家の品質にばらつきがあり、慎重に頼む相手を選ぶことが大切です。
家は頼む住宅会社の種類によって大きく変わります。それぞれの違いを知った上で、自分たちに最適な依頼先を選ぶようにしましょう。