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グレージュの外壁が人気の理由とは?– シンプルだけど上品に見せる家づくりのポイント –

注文住宅をご検討中の方と打ち合わせをしていると、ここ最近とてもよく耳にする色があります。それが「グレージュ」です。

「グレーでもない、ベージュでもない、なんとなくいい色ですよね」
という声の通り、グレージュはそのあいまいさこそが魅力のカラー。
そして実際、私たちが手がけるお家でも、外壁の塗装にグレージュを選ばれる方がとても増えています。

今回はそんなグレージュの魅力と、家づくりに取り入れるときのポイントについてお話ししてみます。

目次

グレージュとはどんな色?

「グレージュ」は、グレー(灰色)とベージュ(薄茶色)を掛け合わせた中間色です。
グレーの落ち着きと、ベージュの温かみをほどよく併せ持っており、無機質になりすぎず、優しい印象を与えてくれます。

トーンや明るさの幅も広く、「白っぽいグレージュ」「ブラウン寄りのグレージュ」など、同じグレージュでも印象が大きく異なります。
そのため、お施主様によって「ちょうどいい」と感じるバランスが見つかりやすい色でもあります。

なぜ外壁にグレージュが人気?

私たちの施工でも、外壁をグレージュまたはグレーで仕上げる方が多い印象です。
中でも人気なのは、ラスモルタル施工の上にベルアート塗装を施した外壁
マットで自然な風合いが、グレージュの柔らかさをより引き立ててくれます。

ラスモルタル外壁の特徴として、下地のボードの継ぎ目がモルタルで一体化されるため、目地からの水の侵入リスクが低く、躯体の耐久性向上にもつながります。
また、サイディング外壁では定期的にコーキングの打ち直しが必要ですが、モルタル仕上げの塗り壁ではその心配がほとんどありません。

さらに、岡山県南部のように日差しが強い地域では、外壁の色選びにも注意が必要です。
濃い色は紫外線による退色(色あせ)が起こりやすいため、経年変化の風合いを楽しみたい方には向いていますが、「当初の美しい状態を長く保ちたい」という方にはあまりおすすめできません。
その点、グレージュのような中間色・淡色系は、長期間美しさを保ちやすいという実用的な面でも人気が高まっている理由のひとつです。

施工事例①:自然に溶け込むグレー寄りの外壁

こちらは、奥行きのある間取りと広々としたリビングが特徴の平屋住宅です。
お施主様は「自然が多い場所で暮らしたい」と、新天地にこのお家を建てられました。


▲グレー寄りのグレージュで仕上げた外観。山並みの風景と調和する落ち着いた雰囲気が魅力。

グレー寄りのグレージュを選んだのは、奇抜すぎず、でも上品で落ち着いた印象にしたいという想いから。
ラスモルタル下地にベルアート塗装を施した塗り壁が、自然の風景にしっとりと溶け込む外観をつくっています。

施工事例②:金木犀の庭に映える、ベージュ寄りのグレージュ

もう一つは、もともと土地に生えていた金木犀の木を残して、シンボルツリーにした平屋のお家です。
こちらも自然豊かなエリアに建てられたもので、お施主様は「やさしい色合いにしたい」というご希望をお持ちでした。


▲ベージュ系のグレージュで仕上げた外壁。金木犀と砂利のお庭にやさしく映える色合い。

採用されたのは、ベージュ寄りのグレージュ。やわらかく、あたたかみを感じる色味が、木のフェンスや植栽とも相性ぴったりです。

まとめ:色選びは「好き」と「住みやすさ」のバランスで

外壁の色は、家の印象を決める大きな要素のひとつです。
だからこそ、「流行っているから」だけではなく、ご自身やご家族の「好きな雰囲気」と「住んだときの心地よさ」の両方を大切にしていただきたいなと思っています。

グレージュはそのどちらも叶えられる、バランスの良い色。
もし色選びに悩まれている方がいれば、ぜひ一度ご相談ください。
施工例の写真などもご覧いただきながら、じっくりと選んでいきましょう。