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家づくりコラム

注文住宅で使う漆喰とは?漆喰のメリットや弱点を紹介【施工事例あり】

漆喰とは、石灰石を焼いて水を加えた消石灰(水酸化カルシウム)を主原料とした、天然の塗り壁材です。

漆喰は、夏は高温多湿、冬は低温乾燥と、季節によって湿度が大きく変動する日本の気候に適した壁材です。
古くは蔵の内壁として使われ、収蔵品を湿気や乾燥から守る役割を果たしてきました。
そしてその性質は、気密性に優れた現代住宅にも最適です。

そこで今回は、漆喰のメリットと弱点を紹介します。
マイホームの壁にオフホワイトが美しい漆喰の壁を採用したいとお考えの方、必見です。

目次

漆喰のメリット

漆喰には、次のようなメリットが期待できます。

  1. 1.メンテナンスが容易
  2. 2.高い調湿効果
  3. 3.耐火性が高い

メンテナンスが容易

漆喰には、塗った際のきれいな状態を長時間キープできる特徴があります。
これは漆喰の主原料である消石灰に、静電気をため込みにくい性質があるためです。
そのため漆喰には、ほこりやゴミなどが付着しにくい傾向があります。

またお子様が小さいうちは、壁に落書きして汚すこともあるでしょう。
しかし漆喰の壁は落書きした上から薄く漆喰を上塗りすることで、きれいな状態を取り戻せます。軽微な汚れであれば、消しゴムで汚れを落とすことも可能です。

高い調湿効果

漆喰は高い調湿作用を誇ることから、「呼吸する壁」と呼ばれます。
なお調湿作用とは、湿度が高いときは余分な水分を吸収し、湿度が低いときは水分を放出するという湿度調整の機能です。

そのため梅雨のように湿気の高い時期でも室内を快適な状態にすることに加えて、カビやダニの発生を抑制する効果、室内と屋外の寒暖差によって発生する結露を予防する効果も期待できます。
漆喰は、気密性が高い現代の住宅との相性がいい壁材です。

耐火性が高い

漆喰は、燃えにくい素材です。不燃材料として、建築基準法の中でも認められています※1。
仮に失火した際も、漆喰の壁であれば火が燃え広がりづらいため、高い防火効果が期待できるでしょう。

また漆喰は自然素材なので、万が一火事で燃えた場合でも、有毒ガスの発生する可能性は極めて低いとされています※2。

※1参照元:国土交通省「不燃材料を定める件 」

※2参照元:京都左官組合「左官ガイドブック」

漆喰の弱点と対策

メリットの多い漆喰ですが、弱点もあります。漆喰の弱点を補う対策とともに、確認していきます。

  • 施工に時間がかかる
  • ひび割れが起きる可能性がある

施工に時間がかかる

漆喰の壁は、養生をしてから下塗りし、その後仕上げ塗りするといった手順を経ます。
たとえばビニールクロスのように、接着剤で貼るだけで完成する場合に比べると、施工に時間も手間もかかるのは弱点です。

しかしビニールクロスは、施工は簡単ですが定期的な張替えが必要です。一方の漆喰であれば、軽微なメンテナンスで、長く美しい状態を維持できます。

このように長期的な視点から考えるとコストパフォーマンスがいい漆喰は、長く暮らすことを考える注文住宅に向いている壁材といえます。

ひび割れが起きる可能性がある

漆喰の壁は、施工下地の状態や施工環境の影響によって、ひび割れることがあります。
また施工後に地震などで建物自体が揺れた場合にも、ひび割れが発生する可能性があります。

ひび割れのリスクを最小限に抑えるには、下地処理から仕上げ塗りまで、正しい施工手順をとる高い技術力のある職人に施工を依頼することが大切です。

漆喰を使った注文住宅の施工事例2選

漆喰を使った注文住宅の施工事例を2つ、紹介します。

  1. 1.漆喰の機能性をフル活用したこだわりのキッチン|浅口市N様邸
  2. 2.漆喰が織りなすシンプルかつミニマルな造形美|倉敷市A様邸

漆喰の機能性をフル活用したこだわりのキッチン|浅口市N様邸

浅口市N様邸では、開放的なキッチンの壁に漆喰を取り入れました

奥様のこだわりがぎゅっと詰まった「キッチンハウス」には、高級感あるアイランドキッチンの壁に漆喰を採用しました。

漆喰の調湿・消臭効果で、いつでも清潔かつ快適に料理を楽しめます。

漆喰が織りなすシンプルかつミニマルな造形美|倉敷市A様邸

倉敷市のA様邸では内装の木材をナラ材で統一し、壁には漆喰塗を採用しました。

漆喰のオフホワイトの効果による、シンプルで落ち着いた雰囲気のある空間がステキです。

漆喰は、ナチュラルで温かなトーンの木材と相性抜群です。

またホワイトを基調にした漆喰の壁は、モダンなブラックカラーとも好相性。

スタイリッシュで都会的空間の演出にも、活躍します。

まとめ

漆喰は古くから日本の建築に活用されてきた壁材ですが、現代家屋とも相性抜群。
美しい色合いと高い機能性、そしてコストパフォーマンスに優れる点も魅力です。

「漆喰の壁を取り入れてみたいけれど、予算との兼ね合いが気になる」

「部分的に漆喰を取り入れるなら、やはりキッチンまわりがいいだろうか」

こういったお悩みは、私共にご相談ください。
壁材をはじめとする建材の特性を知り尽くしたプロフェッショナルが、お客様の理想のお住まいを実現するお手伝いをいたします。